選挙権を持つ人に、一度は読んで欲しい本『茶色の朝』
今週末は、衆議院議員選挙の投票日。
お天気が悪いと、投票率が下がるとニュースでは言いますが、
今回の選挙は、18歳から投票できる初めての選挙です。
中学生の娘は高校の先輩に選挙権があると聞き、急に身近に感じたようです。
「どうやって選べばいいん…?」
戸惑っております。
大人でもこのたびの選挙には戸惑う点が多いのですが、
それでもしっかり考えて、大切な意思表示はしたいと考えています。
「わからない...」とやりすごしてしまわないためにも、
この本を読んでみることをお勧めします
この本は、1998年のフランス統一地方選挙で、
極右政党が躍進してきた頃、強い抗議の意思表示として出版された本。
フランスの政治を動かしたベストセラー寓話です。
『茶色の朝』フランク パヴロフ・物語/大月出版
よその国のお話ではなく、
今の日本の状況は、まさにこのお話と同じ。
憲法改正の動きが加速し、
共謀罪もいつの間にか決まり、
原発は再稼動へと進んでいる。
幸せに暮らすために、大切なものは何?
誰かの意見を聞くだけでなく、自分の頭でじっくり考えておきたいことです。
私もじっくり考えてみました。
身近な原発が事故を起こしたらどうする?
処理する方法もない核廃棄物を次の世代に残してはいけないと、賢い人はわかっているはず。
命を危険晒す原発は必要ない。
娘たちが家族を、戦争に送り出す日がないために、
他国の戦争に手を貸し、自国でテロ攻撃に怯えることのないために、
平和憲法を守りたい。
何も悪いことをしていない人が、
都合の良い理由で捕らえられることがない社会には、
共謀罪は必要ない。
経済も外交も、もちろん大切ですが、
それは平和な暮らしがあってこそ。
この本のあとがきには、哲学者・高橋哲哉さんのメッセージが
綴られています。
ここもじっくりと読んでおきたいところです。
「自分が頑張っても社会を変えることはできない」
そう考える高校生も多いそうです。
私も20代はそんな考えで、選挙をスルーしたことも。
社会を変えたいなら、意思表示できる機会が選挙。
茶色の朝が来て、
すべてが手遅れになる前に。